職業:プロジェクトマネージャ。仕事をやりながら考えていること、思っていること、面白かった本の感想を書いていきます。

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私はこうして受付からCEOになった

2008 - 07/26 [Sat] - 17:49

私はこうして受付からCEOになった私はこうして受付からCEOになった(Tough Choices --- A Memoir)
(2007/11/30)
カーリー・フィオリーナ(Carly Fiorina)

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★★★★★

ルーセントの副社長からHPの社長としてヘッドハンティングされ、コンパックとの経営統合を成し遂げたが、最後はCEO職を更迭されたカーリー・フィオリーナ女史の自伝。さぞや華々しい人生かと思いきや、英文のタイトル"Tough Choices"が示すとおり、さまざまな難局を乗り越えてきた山あり谷ありの人生で、(翻訳がうまいのもありますが)引き込まれました。

スタンフォード大学時代に哲学を専攻したのが効いているのか、就職できず受付嬢から社会人人生をスタートしたためなのか、この人の経営哲学は本当に素晴らしいと思います。

リーダーの仕事の一つは、組織の能力を客観的に評価することである。過小評価すれば、力は伸びない。過大評価すれば、挫折感を蔓延させる。それを見きわめたうえで必要なスキルを身につける機会を与え、少し上の目標を設定し、能力を伸ばし、自身を植えつけることが大切だ。(略)目標が高すぎるとか解決不能の問題だと部下が感じている場合には、まず客観的にそうなのかどうかを確認すべきだ。誰が見てもそうなのか。ほかのやり方はないのか。もし本当に解決不能ならどうすればいいのか。チーム全員がそう感じているとしたら、問題の根は深い。共通の問題意識を持ち、共通の目標のために協力して初めてチームとして機能するのだから。(p.186)

事業計画策定などで、売上目標や利益目標で目標が高すぎると思うことは往々にしてあります。そんなとき、客観的に「誰が見てもそうなのか」と考える冷静さは持てていないと感じます。

意思決定の方法が民主的であり、土台となった事実がたしかなもので、下された決定が最善であるなら、リーダーはたじろいではならない。いわれのない譲歩をすれば信頼を失う。必要なときに力を示せなければ、二度と指導力を発揮できない。リーダーが困難な局面に立ち向かわないとしたら、誰が立ち向かうのか。先送りは何もしないのと同じことである。現状維持が許されないなら、行動するしかない。(p.216)

みんなで決めたことでも、雲行きが怪しくなってくると軌道修正することはときどきあります。最初の決定がベストでなければやむをえないかもしれませんが、最善のものとして決定したのであれば、リーダーとしてメンバーを行動に向かわせることも必要だなぁ〜と感じました。

また、「改革が必要だということ、スピードが大切だということはわかりました。ですが、失敗したらどうしますか」という質問を受けて、彼女はこう答えています。

「失敗は大いにありうるでしょう。でも失敗を恐れていたら何もできません。私たちの目標は、完全完璧ではなく、進歩なのです。変化の早い今日の世界では、たとえ完璧でなくともタイミングよく下され実行された決定は、遅すぎる決定に勝ると考えています。失敗からは学ぶことができます。ダウンしたら、立ち上がり、また戦えばいい。それが、チャンピオンのすることです。」(p.219)

しびれました(笑)。こんな風に言われたら、私ならがぜんやる気になってしまいます!こんな言葉を発するリーダーを目指したいと思います。

彼女はHPで人員削減をしなければならないという結論に至ったとき、こう書いています。

事実を見る。事実を話す。事実に基づいて行動する。本当のことを話すのが、相手に敬意を示すことだと思う。基準に達していないなら、そう告げる。それは改善の機会、敗者復活のチャンスを与えることになる。それでも改善されないならば何らかの手を打つしかない。見ないふりをするのは、会社に貢献してくれる社員に失礼である。(p.248)

どこの組織にも、仕事ができなくても仕方ないと居座っている人はいると思いますが、そんな人に「改善の機会を与えて、改善されなければ手を打つ」ような厳しい態度で接することができるだろうか。リーダーとしては、こうした公正さを身につけることが必要なんだと改めて感じました。

カーリー・フィオリーナ女史は、共和党のマケイン大統領候補の副大統領候補として名前があがっているようです。ただ、気持ちがストレートな人のようなので、政界のようなドロドロした世界でやっていけるのかなぁ〜、HPのときの二の舞にならないかなぁ〜と少々心配です。もっとも、オバマ氏が大統領になれば、杞憂の話ですが(笑)。

3度目の提案

2008 - 07/26 [Sat] - 16:05

ブログの更新がすっかり途絶えていましたが、6月下旬にお客様からRFP(Request for Proposal: 提案依頼書)が出され、提案活動のためなかなかまとまった時間をとれずにいました。

実は、約1年前からお客様のシステム更改提案をやって過去2度提案をしたのですが、処々の事情で結論先送りとなり、今回、お客様がようやく最終決定をするということで、3度目の提案となりました。そもそも、現行ベンダーから乗り換えたい意向があったため過去に提案したのですが、結局は現行ベンダーとの2社コンペとなりました。

RFP提示から提案までわずか2週間。RFPで書かれると思われる内容は過去の提案でだいたい聞いていたとはいえ、数年にわたる大規模な案件だったので、まさに時間との戦いでした。メンバーのほとんどが連日深夜のタクシー帰り(朝は通常勤務)、土日も返上でがんばってくれました。その結果、無事、締め切りまでに200ページ以上の提案書を完成!1つの目標のために短期集中で活動したのがよかったのか、提案書の作成分担を全員に与えたのがよかったのか、みんなが自律的に声をかけあって中身を検討し、チームとしての一体感がはぐくまれたように思います。まさに、私が目指している最強の開発チームが出来上がってきた手ごたえを感じます。

先日、提案書のプレゼンを実施しました。過去の提案で協力いただいたお客様の担当の方からは、現行ベンダーの提案よりも内容はよく「いい仕事をしてくれました」とのお褒めの言葉をいただきました。もっとも、RFPの内容が新しい要件のてんこ盛りだったこともあり、両社の提案ともお客様の予算を上回っていたようで、経営の観点に立つと非常に厳しい選択を迫られていると言えます(実際、お客様の役員の方は悩ましいと発言されていました)。

結果が出るには少し時間がかかりそうですが、来月にはGO or NOT GOの結論が出る予定です。せっかく、いいチームが出来上がってきたので、ぜひとも受注して具体的なシステム開発に取り組みたいところです。いったい、どのような結果になることやら...To be continued.

最強の読書術 〜週刊東洋経済6/21特大号〜

2008 - 06/17 [Tue] - 02:34

昨日(6/16)発売の週刊東洋経済の特集は「最強の読書術 〜どう探し、読んで、活かすか!」でした。私が本を読むきっかけを作ってくれたレバレッジ・リーディングの本田 直之氏、Google化の勝間 和代氏をはじめ、非常に興味をそそられる内容だったので購入して読みました。

詳細は本誌を参照していただくとして、全員が口をそろえて述べているのは、「読書の目的を明確にする」ということでした。漫然とひまつぶしに読むだけでは価値がなく、本からどんな情報を得たいか、何のために本を読むのかを明確にして読むことで、本を精読しなくても本が伝えようとしているメッセージを読み解くことができるということのようです。

私自身も勝間さんの著書や偶然読んだ「考具―考えるための道具、持っていますか?」で知ったフォトリーディングに興味を持って、精読の必要性を感じない本について実践してみたりしました。

あなたもいままでの10倍速く本が読めるあなたもいままでの10倍速く本が読める
(2001/09/19)
ポール・R・シーリィ

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まだ、フォトリーディングができるようになったわけではありませんが、本の構成をインプットしてから集中して読む(というより「見る」に近い)ことで、きちんと「読まなくても」内容の多くを理解できていることに気がつきました。

本誌で紹介されている著名人は、一ヶ月に100冊を読んでいたりしますが、フォトリーディングを実践している人たちの場合は、「読む」より「見る」「理解する」といったほうが適切だろうと思います。脳の情報処理能力は目から入ってくる情報の処理能力を上回っているといわれるので、集中することで確かに情報獲得はできているんだと思いますが、私は伊藤忠商事の三輪裕範氏のように週1〜2冊のほうが現実味を感じます。ただ、佐藤優氏が述べているように「速読するには前提となる基礎知識が不可欠」ということなので、100冊読みこなす人は基礎知識が豊富なだけかもしれません。

本誌からは、「読書は著者との対話である」「読書を習慣化させることが重要」といったメッセージも共通項として読み取ることができます。

「見た」本も含めて、今年に入ってから40冊ほど「読んだ」ことになりますが、これまでは比較的新刊のビジネス書が多かったように思います。最近、もう少し人間の幅を広げるために、伝記や歴史書、四書五経(論語など)の本も読みたいという衝動に駆られているので、まずは、毎日1時間は読書時間を確保して(早く帰宅しても子守りなどをやると結局深夜しか時間がとれないんですが)読書を習慣化させるようにがんばろうと思います。

そして、もう少し情報発信の頻度も高めないと...

三井アウトレットパーク入間に行ってきました

2008 - 06/17 [Tue] - 01:25

週末に妻の実家がある川越に行ったので、開店して間もない「三井アウトレットパーク入間」に行ってきました。

とにかく週末はかなり混雑するとのことだったので、午前中の開店時間10時到着目指して川越の家を出ましたが、狭山から圏央道に乗って時間短縮をはかるも入間インター出口に着いたのが10時過ぎで、出口を出ると国道16号線に入る前から長い渋滞がはじまっていました。国道に出るまでに時間がかかりそうだったので、入間市街地方面の反対側の車線から国道16号線に出て、ぐるっとまわって裏から現地に入るように作戦変更。

国道に出て少し先の交差点を右折して進んでみたら、ぐるっとまわる道ではなく、一方通行の道を小回りして国道に戻ってしまいました。迂回失敗とお・も・い・き・や、信号のおかげで渋滞の間にスムーズに入り込めたその場所は、アウトレット手前数百メートルのところ。そこからは、比較的スムーズに駐車場に入ることができました。インター出口から渋滞に並んでいたらあと1時間はかかったと思われるので、おそらく1時間ぐらいは時間を短縮できたと思います。ほんと、ラッキーでした。

関東では最大規模だと聞いていましたが、イオンの巨大なショッピングモールなどにも慣れてしまった私は、さほど広いと感じませんでした。行ったことがある同じ三井の系列の「横浜ベイサイド」や「多摩南大沢(旧ラフェット多摩 南大沢)」に比べるとお店の数も多く、アウトレットとしては大きいのかもしれません。

ちょうどジーンズのひざがやぶれて1本買いたいと思っていたので、リーバイスのアウトレットショップで定番のジーンズを1本購入。2アイテム購入で20%OFFだったので、義父の父の日土産のTシャツも購入して廃盤品ながら定価のほぼ半値で購入することができました。ショッピングに詳しくはないですが、COACHやHUNTING WORLDといったブランドショップが入っていたり、日本ではあまりみかけないBANANA REPUBLICのお店(学生時代にアメリカ西海岸に旅行に行くとお土産にバナリパのTシャツを買ったものなので懐かしかったです。もうTシャツは売ってませんでしたが)やポロシャツで昔はやったFRED PERRYなんかも入っていて、それなりに楽しめました。きっと、30代の私たちがターゲット層なんでしょうね。

三井アウトレットパーク入間携帯で撮ったせいで画質が最悪。すみません。


お昼頃に昼食のためにフードコートに行ったのですが、12時にはすでに満席。うまく終わりかけていたテーブルを見つけられたのでラッキーでしたが、来店客をとてもさばけているとはいえない感じでした(650席もあるみたいですが、ぜんぜん足りてませんでした)。お店も数店ありましたが、どこも行列ができていました。天気がよかったのでテイクアウトして外で食べている人も結構いましたが、しばらくは落ち着いて食事なんかできないと思ったほうがいいかもしれません。ちなみに、フードコートのお店はあまり聞き覚えのないお店が多かったですが、どこもおいしそうでした。きっと地方で成功しているお店を誘致したんでしょうね。

結局、妻や義母の気になるお店を見て回って5時間弱。2時間無料+3,000円以上の買い物でもう2時間無料で4時間が無料のはずでしたが、精算機に駐車券を入れると「0円」となっていました。平日は5時間まで無料になるので、精算機の設定が間違っていたのか、混雑する週末は5時間まで無料サービスにしているのか定かではありませんが、延長料金は200円/30分だったので、ラッキーでした。

行きの渋滞回避、アウトレット商品の割引、フードコートの席探し、駐車料金、いずれをとってもうまく事が運び、ラッキーな1日でした。このまま、幸運が続いてくれればいいのですが...どうなることやら。

残業ゼロの仕事力

2008 - 05/08 [Thu] - 01:29

「残業ゼロ」の仕事力「残業ゼロ」の仕事力
(2007/12/22)
吉越 浩一郎

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★★★★☆
「残業ゼロ」
生産性の高いチームの実現を目指し、ワークライフバランスのために早い帰宅を心がけている私(といってもなかなか定時退社はできないですが)にとって、これほど魅力的な言葉はありません。ということで、読んでみました。

問題はいろんな問題が組み合わさって大きくなっている。問題は小さく分けて、「緊急対策」が必要な問題だけに手をつける。その後「再発防止」→「横展開」をする。(p.46)


確かに今のプロジェクトでも問題はたくさんあり、それら同士が関連していたりします。QCストーリー的な発想では、「問題の根本原因を特定して対策を打つ」ということになるのでしょうが、吉越氏は「効率的な仕事の組み合わせに、ああでもない、こうでもないと頭を悩ませるというのは、まだ自分と時間に余裕があるからなのです(p.51)」と述べ、「優先順位を考えたり、スケジュール表を作ったりするひまがあるなら、その間に仕事の一つも片づけたほうがいい」と指摘しています。まあ、確かにそうですが、プロジェクトマネジメントにおいては、スケジュール管理も重要な仕事なので、ちょっと難しい感じがします。

 仕事にせよ会食にせよ、「終わりの時間」を常に意識し、そこまでの時間を逆算してスケジュールを立てることがポイントです。人生のために必要な家族との時間、健康でいるために必要な睡眠時間などはあらかじめ確保するのです。
 「仕事が終わったときが終わりの時間」という意識では、いつまでたっても残業を減らすことはできません。(p.115)


デッドライン仕事術という本も出されているように、デッドライン(通常は「明日の早朝会議まで」だそうです。きびしー!)を設けて効率を上げるというのが吉越氏の主張です。逆算発想はプロジェクトマネジメントでは常套手段(?)ですが、請負で自社に責任がない相手に対しても「仕事が終わらなければ残業と週末返上でリカバリする」ことを許さない姿勢を見せないと意識は変えられないだろうなと感じました。

また、リーダーシップについては、このように述べています。
組織を変えられるか否かは、ひとえにリーダーの決断にかかっていると思ってください。その際、部下との軋轢を恐れてはいけません。リーダーがやるといったら絶対にやる、それでいいのです。そして、いったんやると決めたら、成功するまであきらめないこと。「失敗する」のは途中であきらめるから失敗するのです。成功するまで続ければ失敗のしようがないでしょう。部下が協力してくれないのなら、協力したくなるまでこちらも踏んばる覚悟が必要です。(p.125)
強いリーダーというのは集まってきたすべての情報を部下に対してもオープンにし、さらに、決断に至るプロセスを含めてトップダウンで部下に伝えるという方法をとります。そうすると、「今こういう問題が起きているから、こうやって解決するぞ」という決定に「そうじゃなくて、こうじゃないですか」という別の意見が社員の間から出てきます。情報をオープンにするというのは反対意見を生み出すということなのです。(p.157)

日本電産の永守社長は「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」と述べていますが、やると決めたら成功するまであきらめないという姿勢は通じるものがあると思います。また、情報をオープンにするように心がけていますが、誤解をされないかとか情報が漏洩しないかとか心配してしまうことも多くあります。この主張は自律学習型のチームを実現するためにも、情報をオープンにすることが重要であることを再認識しました。

本書を読んで「残業ゼロ」を実践しているわけではない(しかも予定帰宅時間も守れていない)ですが、「終わりの時間」を常に意識することは今後も継続したいと思います。そして、残業が多い業界の悪しき伝統をプロマネの立場から変えていきたいと思います。

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